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ひびのいろいろ

淡々と貧困と母の生き様を描く映画_フローズンリバー

フローズン・リバー [DVD]
メリッサ・レオ, ミスティ・アップハム, チャーリー・マクダーモット, マイケル・オキーフ, マーク・ブーン・ジュニア
角川映画 ( 2010-12-09 )

アメリカなんて2回ぐらいしか実際に訪れたことはなく、しかもどちらも短期間の滞在。後は全てWebかテレビか書籍なの中での想像でしかない。そんな自分にとってのアメリカのイメージといえば,とにかくポジティブで明るく前向きなイメージ。犯罪が多いというイメージもあるけれどあくまでも先進国だし,きちんとやっていれば滅多に巻き込まれることはない そんな感覚が直感としてあった。

この映画はニューヨーク郊外に住む貧困層の家族を描いたもの。そこにはひねりも何もなく普段の貧困の日常が淡々と描かれる。トレーラーハウスに住む人々。水道が止められ,夕食はポップコーンとジュース。毎日レンタル会社や不動産会社からのお金の催促。子どものクリスマスプレゼントは盗品。ポンコツの車。などなど全てが生々しい。

犯罪との密接度も高く,自然とその世界に巻き込まれてゆく人々。

派手な所は全くない映画。しかしそれが意外とこの世界感にグイグイ引き込まれるきっかけともなっている。アメリカ映画らしくない映画。二人の主演女優の演技がこれまた素晴らしい。

出張の新幹線の中で生き抜きに見た映画であったけれど素晴らしい作品に出会えた。やっぱ映画は良いなあ。