完結! 僕だけがいない街
日本文化の中で世界の最先端を走っているもの。そんなものを1つ挙げるとしたら僕は漫画を選ぶだろう。アニメではなく漫画だ。アニメはやっぱり何だかんだいってアメリカが一番先端だろうと思った。ベイマックスなんかその良い例だ。
しかしコミックに関していえば、恐らく日本の漫画は質と量においてその他の国を凌駕している。それを確信する。しかもそのジャンルも桁外れに広い。ノンフィクションからSFそして恋愛からエッセイまで。活字で出来て漫画でできないものはないぐらい。
だから日本人なのに「漫画を読まない」という信念をもつ人がいたとしたらその人はだいぶ人生を損しているのではないか? と僕は考える。きっと大幅に損している。
「僕だけがいない街」というのはそんな日本漫画の素晴らしさの一端を感じさせてくれることのできるSFサスペンスだ。今年ぐらいから一大ブームとなつて、映画化もされることになった。
以前から僕はこの漫画に夢中で、最新刊が発売される度にそれこそ、貪るように読んでいた。その漫画が本巻でとうとう最終巻となる。つまり物語が終了する。
詳しいストーリーは書かないが、僕の印象としては「素晴らしい」だ。よくぞここで終わらせてくれた。という感じ。
人気漫画は連載を伸ばして、物語が冗長化し一気に凡作となってしまう例が数多く存在する。人気が出るほどにその比率は大きくなり、この漫画においても僕はそれを危惧していた。しかし全くの杞憂。丁度良い案配の簡潔。このすっきり感は同じSFサスペンスの「刻刻」にも通じる所があるのではなかろうか?
とにかく、日本の漫画史の1ページに絶対の残るであろう本作は激烈お勧めです。