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ひびのいろいろ

異動の3月 西八王子の夜

4月から職場を変わることになった。自分の人生の中ではわりかし大きな変化なのではないかと考えている。

今の職場に移ってきたのはまだ子どもも産まれておらず、田舎からやってきた。仕事の業務内容が今までと大きくかわり、本当にストレスの多い日々だった。子どもが生まれたりしたのでお金を稼ぐ必要もあったし結構大変な日々だった。月に二桁ほどの夜勤をこなした日もあった。

それでも数年がすぎてある程度適応してみると随分と居心地がよくなり、その居心地の良さに甘えてしまっている自分もいるなぁと実感した。だからという訳ではないが環境を変えることにした。「自分が大変だなぁと実感できる環境に常に身を置きなさい」という言葉が心の片隅にあったせいもある。

そうした経緯の中 送別会も終わって、感傷に浸っている間にふいに音楽が聞きたくなって「踊ろうマチルダ」のライブに行ってきた。

西東京の居酒屋で行われたそのライブは会場が狭くほぼ立ち見。人でごった返していた。夜の20時にスタートして2時間ちょっとぐらい続いたと思う。圧倒的に心の中に染み入る声に僕は満たされていた。音楽で別世界に行けるというのはこういうことなのかもしれない。派手な音楽ではないけれど、わかる人にはわかる。そして決して第一線になることはないけれど、永遠に語り継がれる音楽になるだろう。

素晴らしい音楽(詩)を聴きながら僕の仕事(臨床)もこんな風になれたら良いな そんな仕事をしていきたいなと心に浮かんだ西八王子の夜だった。