FakePlasticTree

ひびのいろいろ

自己愛の書籍

人間の自己愛というのは不思議な感情だと思う。人間特有のものと言ってもよいかもしれない。これがなければ生きることはできない。そしてこれがなければ成し遂げられないものもある。しかし自身の心に潜む悪魔のようなもので上手に飼い慣らさなければあっという間に飲み込まれてしまう。

自分の感情を扱わなければいけないこと生業としている自分にとってこれほど興味深いものはない。実際多くの臨床理論がこの感情(?)を取り扱っている。 佐藤氏が尋常ではないと考えるのはこの「自己愛」をテーマに書籍を記したことだ。自体の流れを読んでそれを言葉にする能力は素晴らしい。

内容は氏の書籍にしては衝撃的ではない。対談も少し奧が浅い。しかし人選は特筆に値する。しかも読みやすい。

【書評】自己愛人間 - FakePlasticTree

自己愛を取り扱った書籍のうちでは正直この書籍がベストだと個人的には感ずる。 もう今から何年も前に書かれた書籍だ。

時代は流れて自己愛増幅装置といっても良いSNSが登場した。本書(佐藤氏の書籍)の対談でその話題が繰り返し取り上げられてもいる。

やはり現代は自己愛の時代なのだと思う。