【書評】ぼくは君たちを憎まないことにした
バングラデシュ テロ、日本人7人死亡 伊9人含め20人犠牲 :日本経済新聞
バングラデシュで日本人が殺された。所謂民間人に対してのテロといつやつだ。バングラディシュはかなり親日の国だと聞いていたので衝撃だった。
世界の中では何時こんな事が生じるのかは分からない。日本でさえもあの「地下鉄サリン事件」があった。予想もしない悲劇的な事があるのが世の中というものなんだろう。
この書籍は記憶に新しいフランスでのテロ事件の被害者の夫によって書かれたもの。Facebookでのコメントが有名になった人らしい。ジャーナリストだ。
事件の日の夜からの混乱した様子が生き生きと描かれている。流石、文化担当のジャーナリストといったところ。描写が抜群に上手い。
妻が亡くなって幼い子ども(1歳ほど)の世話に終われ必死になって生きてゆく事件後の 何日かの様子が描かれる。それはたまらなく切なくて哀しい。
こんな理不尽な想いを、して怒りが湧かないはずはないだろう。憎しみだってあるはずた。もちろん絶望や哀しみだって深いに違いないし、そんな単純な言葉では表現できない程の様々なものが、うずめくに違いない。そういったものを全て通過してくれれば良いのだけど。
やっぱりそれには時間の経過しがない。悲劇的なことがあった後に何も考える暇がないほどに日常生活に追われるというのも少しは良い点もあるのかも知れないとこの書籍を読んでふと感じた。