高円寺 「万福」 懐かしい牛乳ラーメン
高校から予備校にかけて外で食事を取る回数が増えた。高校は自宅から少し離れた距離。東武東上線という結構マイナーな電車で行く板橋の外れにある学校だった。そんな学校に行って帰ってくるとなんだかんだで夜遅くなってしまうことが多かったり､自宅の都合だったりして家の側の食堂で安い定食を食べることが自然と多くなった。
その当時に済んでいた場所は幸運なことに近くに定食屋さんがたくさんあったので、たべる場所にはこまることはなかった。しかも高円寺という土地柄 安い食堂が多い。
そんな中結構足繁く通ったお店が中華食堂の「万福」であった。
先日 この地を訪れる機会がありこのお店があるか確認してみたらしっかりとまだ存在していた。
見慣れた黄色い看板。何だかもうそれだけで自分はウルッときてしまう。 高円寺南口のアーケード街を抜けて5分ほど歩き、少し路地に入った後の奥にあるお店。昔は路地の入口に古いおもちゃ屋さんがあって、魅惑の場所だった。当然そんなお店はもう既になくなっていておしゃれで今時な美容室に様変わりしていた。
店内はやっぱり見慣れた風景。マスターは少し前かがみになって白髪がだいぶ目立つようになった。しかし少し甲高い声で「いらっしゃい」と言う姿や中華鍋を扱う姿は昔のまま。
巨人戦が常にお店のテレビで放映されているのも昭和の中華料理屋らしい。ホームランを巨人の選手が打つとビールが無料になるシステム。巨人は嫌いだけれど、マスターが巨人ファンのお店は何となくほっとする。不思議な気持ち。
このお店の看板メニューは牛乳ラーメン。青森のB級グルメで話題になるずっと前からこのお店ではこのメニューを出していた。あまり話題になることはなかったけど。
この日頼んだのは牛乳味噌ラーメンと野菜炒め。
このお店の野菜炒めは肉が沢山入っていて美味しい。少し味付けが濃いところもたまらない。
懐かしい味を堪能していたら昔のことを少し思い出しノスタルジックな気分になってしまった。
これからもあまり有名になることはないだろうお店。しかし店のマスターには長生きしてもらって店を続けていって欲しい。
