総括というなのリンチ殺人
連合赤軍を描く漫画”レッド”の最新刊。読み始めたのは大夫前だと思っていたらまだ2年も経過していなかった。
そんな漫画”レッド”の最新刊。この漫画は常に主ぐるしい空気に支配されていて、読み進めるのが気が重い。その行き着く先も判っているのに何故か読み進めてしまう漫画。
この”レッド”の最新刊ではとうとう 連合赤軍の特徴ともいえる総括という名のリンチが開始される。
総括とは表面上は「政治的反省を促す」ことで実際は柱に縛り付けてトイレもさせず殴り続けたり、食事を与えなかったりする行為だ。
暴力を受けて気絶をすれば、総括の効果があるとし、なければ本人の気力が足りないとされる。暴力を受けて死んだメンバーには「総括できないことのショック死」である。として、暴力行為を正当化していた。
本巻はその総括の様子が徐々に明らかにされる。絶望的で暗い内容であるけれど、日本の真面目で融通が利かない若者が暴走しだすと、どうなるかはその後のオウム真理教などの事件をみても明らか。日本人のある側面を表すものなのだろう。
それにしても、読んでいて薄ら寒くなる漫画だ。これが事実としてあったとはにわかに信じがたい。