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ひびのいろいろ

Jake E Lee のESPギターと誕生日の夜

久しぶりにギターをバンドで弾くことになった。大学を卒業したのが20代半ばだからほぼ25年ぶりくらいにバンドを組むことになった。職場のお仕事的な趣きが強いのだけれど、ちょっとワクワクしている自分がいたりする。やはり音楽というものは自分を無心にすることができる。

自分への劣等感と周囲への嫉妬でもがき苦しんだのが20代の自分であった。どんなに努力しても周囲と埋め切れない差というものがあるのだと現実を叩きつかられた時代だったと思う。そんな時の自分を救ってくれたのが音楽だった。音楽を通して出会った仲間とは本当に素直に自分をさらけ出すことができた。そんな仲間との出会いがなければ、僕は生き残ってこれなかっただろう。そんなことを20年以上経った今になって実感する。

あの時代に自分を表現する手段は確かに音楽しかなかった。そしてその時の仲間は、現時点で全く交流はないとしても今自分の生きる財産になっている。それは宝物だ。もうあの時代に二度と戻ることはできないとは分かっている。でもそれを実感できるからこそあの自分の時代は圧倒的に愛おしい。

そんなことをすこし振り返りながら自宅でギターの練習をしようと思う、 ただし、その時に弾いていたESPのアーティストモデル(ジェイクイーリーモデルのストラト)は劣化が激しく、とても弾ける状態じゃなくなっていた。当時はこのギターとADAのプリアンプさえあれば無敵であると思っていたのに残念だ。そしてギターの腕前もまるで初心者戻ったかのように劣化していた。

それはそれでいいのではないかと思う。ギターを抱きしめて寝た高校時代を思い出せばいい。そして音楽に感謝すればいい。そう思った誕生日の7月だった。