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ひびのいろいろ

【書評】不運と思うな。大人の流儀6

こんな大人になれたらかっこよいなあ。もちろん本作の著者である伊集院静氏のことだ。 何気なく立ち寄った東中野の駅ビルの書店で平積みになっていた1冊。 佇まいからしてなんとなく雰囲気がある。それは本書の宣伝の著者の写真からも分かる。

女性にももてそうだ。哀しみを静かにこころの中にとどめておける人なのだろう。こういった著者の魅力的なところは数知れず。しかし僕が最も著者を尊敬するのは他者を敬うことができる所にある。

www.yoshitaka4729.com

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それは以前読んだ著者の本でも感じた。人間が好きなのだろう。というか人に惚れやすいのか。 個人的偏見では、作家とは巧妙な文章で他者を批判していることばかり。そんなイメージ。なので惚れた人間に対して、とことん愛情をもって描く作家というのは非常に新鮮。だから凄い。そして読後が爽やかになる。

年齢が上がると何かと他者に文句をつけたくなるものだろう。それがこの著者にはない。本書でも小泉進次郎氏など、これぞという人間に対してのポジティブな評価が新鮮で面白い。

最後には勇気をもらえる。おそらく本書も売れるのだろうな。そんな本だ。