今年読了した書籍たちの中でマイベスト(漫画を含む)
この一年間はあまり書籍を読むことができなかった。そして漫画を読むことが多かった。本を読めない年というのはそれだけ自分に余裕がないということ。振り返ってみるとやっぱりこの1年は余裕がなかった。その余裕のなさは結局仕事にも繋がって、あまり創造的なことはこの1年ではできなかった。これが悪循環にハマるとまずい。ますます袋小路に入ってゆく。そんな1年でも心に残った書籍は沢山あり、おそらく何冊かは人生を通してみても印象深い作品もあった。そしてジャンルで見ると文学作品が少ないな。もっと小説と呼ばれるようなものを来年は色々読んで見ようかな。
今年感銘を受けた作品は以下のとおり
Sunny
松本大洋氏の大傑作『Sunny』がついに完結した。この作品は漫画というジャンルを超越した1つの金字塔として今後も長く語り継がれるべき作品だろう。
本当に残酷な中国史大著「資治通鑑」を読み解く
中国いう国をなんとなく感覚的な異和感があるように感じていたが、本書を読んでその理由がなんとなく理解できた。そんな1冊
卑怯者の島
小林よしのり氏の作品というとどことなく、拒否反応が出る人々もいると思うが、そんな人々にこそ読んで欲しい作品
空が、赤く、焼けて 原爆で死にゆく子たちとの8日間
今年は戦争もののノンフィクションも良く読んだ。そして子ども関連の物語というのはやっぱり辛い。
僕だけがいない街
ゾクゾク、戦慄的といった形容詞が最もぴったりとくるような物語。来年には恐らく完結する。いつか映画化して欲しい。
21世紀の自由論―「優しいリアリズム」の時代へ (NHK出版新書 459)
皆が言葉にはできないが、なんとなく感じている異和感を見事に文章化したそんな1冊。
遊戯療法と箱庭療法をめぐって
自分の仕事に関連のある本の中では本書がピカイチであった。真面目さ、真髄さの中に溢れるユーモア。それが素晴らしい。
自己愛人間 (ちくま学芸文庫)
随分と昔の書籍であるが、今の時代感に恐ろしい程にマッチしている。
老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書)
詐欺に関与する若者達に迫ったノンフィクション。色々な意味で衝撃。その存在は決して侮れないなあと感じた。
日本‐喪失と再起の物語:黒船、敗戦、そして3・11 (上)
日本の近代史を知るならこの1冊だと思う。こういった書籍が日本人以外の手によって記されたことに何とも言えぬ悔しさを覚える。
星々たち
文学ではやっぱりこの作品。なんとも言えぬいっとりとした気分に浸ることができる。