happy-しあわせを探すあなたへ

エド・ディーナー, ソーニャ・リュボミアスキー
ビデオメーカー ( 2013-12-19 )

幸福度（happy）についてのドキュメンタリー。こういう文句が全面に出てくると何かいかがわしいというか、ある種の宗教臭さを感じてしまう自分がいた。

しかしこのドキュメンタリーは秀逸であった。

人の幸福度の5割は遺伝に左右されるという。職業や家庭環境などの生活環境が１割。意図した行動（intentional behavior）が４割とのこと。生活環境の寄与ってこんなに少ないのかぁホントかな？？。

intentional behaviorとは分かりにくい概念だけれど日常に小さな変化を起こすことを言うらしい。例えばジョギングのコースを変えるなどのほんの小さい変化。それの積み重ねが大事なんだそうだ。そしてフローという状態、没頭する体験を積んでゆくこと大事。楽器に集中したり、サーフィンに打ち込んだりそういった体験だ。仕事を、やっていてもこういう瞬間というのは確かに存在する。

物質的なものだったり社会的地位というのも確かに一時的にはHappyになれるかもしれない。しかしこれらの幸福を阻害する最大の要因は刺激になれてしまうこと。お金だったり、地位や名誉なんてものはすぐに慣れてしまい「もっともっと」という状態になって結局は満足感は得られない。これも何となく感覚的に分かるか。

まとめて幸せな人の特徴として①自己の成長が実感できることをする②コミュニティーへの帰属感③仲間がいることを最後に挙げていた。そういった意味では日本のマイルドヤンキーと呼ばれる人々は結構幸せなんだろう。

何とも言えなかったのは悲しげな音楽とともに流れる日本の現状が作品中流れていたこと。しかも先進国の中で最も不幸な人達！というふれ込みで！満員電車の中に佇む人々の苦痛の表情。やっぱり僕たちは不幸な人々なんだろう。

iTunesでも見られるのでお勧め！