異動の3月 西八王子の夜
4月から職場を変わることになった。自分の人生の中ではわりかし大きな変化なのではないかと考えている。
今の職場に移ってきたのはまだ子どもも産まれておらず、田舎からやってきた。仕事の業務内容が今までと大きくかわり、本当にストレスの多い日々だった。子どもが生まれたりしたのでお金を稼ぐ必要もあったし結構大変な日々だった。月に二桁ほどの夜勤をこなした日もあった。
それでも数年がすぎてある程度適応してみると随分と居心地がよくなり、その居心地の良さに甘えてしまっている自分もいるなぁと実感した。だからという訳ではないが環境を変えることにした。「自分が大変だなぁと実感できる環境に常に身を置きなさい」という言葉が心の片隅にあったせいもある。
そうした経緯の中 送別会も終わって、感傷に浸っている間にふいに音楽が聞きたくなって「踊ろうマチルダ」のライブに行ってきた。
西東京の居酒屋で行われたそのライブは会場が狭くほぼ立ち見。人でごった返していた。夜の20時にスタートして2時間ちょっとぐらい続いたと思う。圧倒的に心の中に染み入る声に僕は満たされていた。音楽で別世界に行けるというのはこういうことなのかもしれない。派手な音楽ではないけれど、わかる人にはわかる。そして決して第一線になることはないけれど、永遠に語り継がれる音楽になるだろう。
素晴らしい音楽(詩)を聴きながら僕の仕事(臨床)もこんな風になれたら良いな そんな仕事をしていきたいなと心に浮かんだ西八王子の夜だった。
【書評】歯科(口腔)メンテナンスの大切さ
口の中には、100億の細菌がいると言われています。 この数は、肛門にいる細菌の数より多いそうで、歯のケアが不十分で口の衛生状態が悪い人の場合は1兆を超える
この文章を読んだだけでなんだか気持ちがぞわぞわしてしまう自分がいる。そして、いままであまり口腔内ケアに感心を持てなかった自分に狼狽える。そんな自分と同じ感覚を持つ人々にはとびきりのオススメの書籍だ。
この書籍の良いところはきちんとしてエビデンス(文献)を示した上で何故口腔内のメンテナンスが必要なのかを明示してくれている所だ。確かに食への欲望は人間の最も基本とするところだ。美味しいという感覚は何よりも人間を幸せにしてくれる。温かいものを食べて「ほっ」とする感覚は何にもまして素晴らしい。僕はそう思うのだ。そして本書は具体的なメンテナンス方法を言及してくれているところがより素晴らしい。
その中で個人的に特に参考になったのは
口腔内で舌をどの位置に置くか
オイルプリング
歯磨きの仕方
ガムの重要性
歯科検診の重要性
といったところだろうか。歯科検診はどこで良心的にやってくれるか? といった情報があまりないので それは今後自分の課題としようと思った。
ブクログ12月
ブクログを初めて、良かったことの1つに 月ごとにフィードバックが返って来ることがある。どういうことかというと上記のように前月に読んだ書籍をサマリーとして送ってくれる仕組みとなっている。上記は先月に読んだ本。なんとたった3冊しか読んでいない。読んだ書籍の数が多ければ、凄いとかいうものでもないだろうが、過去の自分と比較すると圧倒的に少ないなと思う。以前は電車の中でよく本を読んでいたのだけれど、最近はNetflixに夢中になっているからなぁ。駄目な大人だ(泣)。
しかしそんな中でも良い本との出会いはあった。久々に読んだ門田氏のノンフィクションだ。門田氏のノンフィクションはとても情熱的で、魂を揺さぶるものが多い。どちらかというと歴史の影に隠れた人物の姿を描くのが非常に上手い。今回はオウム真理教 井上嘉浩が題材となっている。井上嘉浩はオウム真理教の他の幹部と違って高学歴ではない。僕が昔抱いていた印象はもっとも狂信的な信者の1人という印象だった。
そんな思い込み(マスコミに植え付けられた固定観念)をひっくり返してくれる本だった。そしてとても僕は切なくなった。
Queen
本当に久しぶりに映画をみた。そして久しぶりにブログを書いた。それはあまりにもこの映画が素晴らしかったから。 泣ける映画として知れ渡っている本作だけれども僕は泣けなかった。でも本作の最初から最後まで見入ってしまった。圧倒された。 映画館は新宿のTOHOシネマズ。ちょっと奮発して良い席もとった。
見てみるととにかく音楽が圧感だった。楽曲が改めてどれも素晴らしい。そしてバンドのメンバー全員の歌唱能力が神がかっている。そんなことを音楽を聞きながら感じ入っていた。そして何よりもフレディーマーキュリーの人間性。孤独を感じながら、生きてゆく。その人間性、人としての哀しみが強く映画の物語の中に刻まれていた。
そんなことを噛みしめながら映画を見ていたら、あっというまに映画は終わっていた。最後の最後まで映画をみたのは本当に久しぶり。そして映画館にいた皆 席を立つ人が誰もいなかった。観客が一体化していた。それはまるで「We will rock you」のような一体感だった。
青春時代には飽きるほど聞いて、もうあまり聞かなくなったQueenだがやっぱり素晴らしかった。
ブクログへ
今年一番残念だったお知らせの一つに絶対いれなければいけないものがある。それはMediaMaker終了のお知らせだ。
無料のサービスであったし、Facebookとの連携機能の廃止など、すこしづつ機能が削減されている部分もあったので少し嫌な予感はしていた。しかしとうとうという感じだった。もうショックすぎて茫然とするのはこういうことなんだろうなぁと、そう思った。Amazonとの関係が上手くいかなかったことが書いてあったけれど自分にはよくわからない。Amazonも多めに見て欲しかったなぁ。残念だ。
特に重宝していたのはMediaMakerの引用機能だった。このお陰でわざわざ再読しなくても自分に印象に残ったフレーズを再読できた。これはかなり有り難い機能だったのだけれどなぁ。まあしょうがない。Evernoteへのエクスポート機能を使ってデータはEvernoteにもうつしてあったのが幸いした。これでサービスが終了してもデータは生き残る。やっぱり1つのサービスだけに依存することは良くない。という意味ではEvernoteもいつ終了するかわかならないなぁ。今の所代換えサービスはとても思いつかないけれど。
まあ終了してしまうものはしょうがない。とりあえず以前から利用していたブクログにサービスを乗り換えることにした。Mediamakerからの書籍の移行も幾つかのサイトを参考にして無事になんとかやり遂げることができた。
引用部分は引き続けず、タグ設定もすこしズレてしまったところは残念だった。これは少しづつ手作業で直していこうと思う。
2018/12/09追記
そしてこの手作業で行った故に良いことが。 それは自分の読んだ書籍を振り返る機会ができたこと。早速たすくま で日々のタスク「ブクログ整理」を設定した。これで日々の読書の振り返りが楽しんでできることになった。予想外の効果であると思う。
人生フルーツ
ポレポレ東中野
自分にはお気に入りの映画館がある。総武線・東中野駅の線路沿いにひっそりとある「ポレポレ東中野」という地下一階にある映画館。劇場は1つしかなくて客席は100席ちょっとぐらいだと思う。一階は喫茶店になっている。所謂メジャーな映画はやっていないけれど、良質のドキュメンタリー映画をいくつもこの映画館で見てきた。
ちょっと時間ができるとまずインターネットでここの映画館の上映情報をチェックして、映画を見に行くのが自分の休日の楽しみの1つとなっている。もっともそんな日は年に1-2回ぐらいだろう。ちょっと調べて見たらこの前この映画館に行ったのは2年前だった。
ゴールデンウィークはほとんど仕事で、家族もそれぞれ用事がある。ぽっかりと空いた1日があった。そんな日にこの映画館で映画を見た。午前中は凄い風と雨でうんざり、ちょっとの晴れ間に10kmほどランニングをしてリフレッシュしてから映画を見た。開始は17時だった。
楽しみにしていた映画は「人生フルーツ」。以前から好評の映画であり、今回はGWに的を絞った再上映だった。観に行きたかった映画だったがその機会を逃してしまっていたのだった。
人生フルーツ
内容は僕の好きなドキュメンタリー。名古屋の郊外に暮らす老夫婦。年齢は80歳後半。名古屋市郊外の200坪ほどの土地に家庭菜園を作ってきた夫婦の物語。旦那さんは東大の建築学科から海軍(超エリート!)を経て、会社勤めをされてきた方。あの有名な阿佐ヶ谷住宅にもかかわっていたらしい。 そんな夫婦の生活は 全てに遊び心と創造性が発揮されていた。絵心満載の立て札や絵手紙。質素だが整理整頓されて綺麗で隙間の多い生活空間。高齢になっても地域から少し必要とされていて孤独ではない。そして当人たちは偉そうでもない。知的という言葉がぴったりくる生活。そんな生活の1つ1つがとてもオシャレで楽しそう。「豊か」ということはこういうことを言うのだろう。 夫婦中も程良い距離感でよい。
そういえば、似たような内容の映画に「ふたりの桃源郷」というものもあった。この映画も感動的だったが、身に染みるという点においては「人生フルーツ」のほうが上かな。 これからの歳のとり方の1つの参考になるような映画であった。