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ひびのいろいろ

桜は咲き、空は曇り雨が降る

  桜がせっかく咲いたというのに天気は曇り。そして寒い。皇居の周辺は凄い人だかり。皇居が一般公開される時期なので桜を見に多くの人々が訪れる。数年前よりやっぱり外国人観光客の数が多い。日本語ではない音声が空に駆け巡る。少しずつ東京の春の風景も変化してゆくのだろう。いったい10年後はどんな風景になっているんだろう。

ほとんどの土日、色々な仕事で忙殺される。しかし昨日はそんな時間の合間をぬって過去の戦友たちと再開した。あえて戦友と呼ぶのは職場の研修を3年程ともに過ごしたからだ。30代前半の数年間であった。

 この時期の数年間に学んだものは多かった。実際に今何とか働けるのもこの時期があったからこそ。そしてそれから10年近くの時間が流れた。それぞれの人生は大きく動いた。そしてそれぞれがそれぞれの悩みを有するようになった。どれも一筋縄ではいかない問題ばかりだ。それでも明日に向かって動き出さねばならないのだろう。自分も含めてそれは同じだ。’

春が来きて、新しい人々の出会いが多くなる。そんな職場にいること自体が至極幸せなことは分かっている。それでもこの緊張感と3月の別れの切なさ(置いていかれた感じとでもいっていいかもしれない)は何ともいえないものがある。新しい出会いがあるということは必然的に別れがあるのだ。今年も色々な人々が日本の様々な場所に散っていった。

 今回再開した仲間もそうやって別れた仲間であった。それが今こうして再び出会っている。桜が咲く季節にこうやって再開するのは心地良さの裏側に少しの寂しさが漂う。4月とはそういう時期なんだろう。