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ひびのいろいろ

【書評】珠玉の短編漫画集二冊!

「俺はまだ本気出していないだけ」は衝撃的な漫画だった。絵はスカスカ。ヘタウマの絵。しかし妙に味がある。ストーリー展開も妙に隙間があるというか、間があるというか。それがいいことだと後で気がつくのだけど。

 

 

 

 

しかし結局、どんどんとその世界に引き込まれていき最終巻である五巻では思わずホロリとさせられる。自分の中のシズオ(主人公)に向き合うよいきっかけともなった。

 

この漫画は映画化もされるので楽しみ。

 

 

そしておなじ作者の新作が発売されているのを知り、書店で早速購入した。両方の本ともに短編集。一冊は「俺はまだ本気出していないだけ」の登場人物の短編集「俺はもっと本気出していないだけ」。どの話も“わびさび“が効いていて心の琴線に響き渡る。しっとりとした感じに浸ることができるんだよな、この作者。登場人物はどうしようもない人間が多いけどとっても優しい。

 

もう一冊、「五反田物語」も素晴らしい。特にタイトルにもなっている「五反田物語」は逸品の出来。なにしろ五反田を話の舞台にするってことだけでセンスの良さが際立つってものじゃないですか。話も正統派ラブストーリー。これも映画化しても良さそうな感じ。

 

このふたつの漫画のおかげでちょっぴり幸せな週末を過ごせました。ありがとう。

 

 

 

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