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ひびのいろいろ

「桜田門外の変!」風雲児たち 21巻!!

幕末を描いた書籍の中でもトップクラスの情報量と分かり易さを誇る「風雲児たち 幕末編」の最新巻が発売された。

幕末の物語なのだけど、伏線を用意するために初刊がは戦国時代から始まるこの漫画、気合の入り方が下手な歴史小説の比ではない。基本的に年に二回、年末と春先に最新巻が発売されるのだが、僕はその日が待ち遠しくてしょうがない。物語の進行スピードと作者の熱意を考えると、一体何年後にこの漫画は終わるのか??という感じだけど、変に焦って急いで話を進めるくらいなら作者の好きなように書いてくれればいいかなあと思う。

とにかくこの漫画は日本の歴史漫画史上の大傑作だ。

桜田門外の変!

風雲児たち 幕末編 21 (SPコミックス)

最新巻である21巻は「桜田門外の変」について。事件当日の凄惨な現場,立つすくみ動けなくなる人物を含めて、リアルに(ちょっと子どもには読ませられないよなあという内容まで)描いている。絵柄はギャク漫画なのだけれど、その描写は実に鬼気迫っている。

事件の大まかな内容しか知らなかった自分にとって本巻で始めて知った内容のことばかり。この時代の人達が「忠臣蔵」にここまで影響を受けていたことも知らなかった。そして事件終了後の政治的な駆け引きも如何にも日本人的なやり取りで本当に面白い。ここまで、「桜田門外の変」を詳しくしかも、分かり易く描いた本を僕は知らない。

正月やすみを使って大人買いすべき漫画

正月休みを使って大人買いすべき漫画は何かと聞かれたらまず僕はこれをオススメすると思う。幕末編以前のシリーズはすでにBOX化されて発売されている。まだ連載中なので少し、物足りないかもしれないけれどそれでも充分に読む価値のある漫画なのではないかと思う。