FakePlasticTree

ひびのいろいろ

スタンフォード式 最高の睡眠

この書籍は非常に売れているらしい。それも納得できる。

睡眠関連の書籍というとどうしても早起きの素晴らしさとか、規則正しく生活するようになって自分の人生がどんなに素晴らしいものになったかを 礼賛するものが多い。

それはそれで正しいのだろうが、なんともいえぬ胡散臭さ、もっと言うと宗教臭さみたいなものが付きまとう。正論を言われてもね、まぁそうなんだろうけどさー という感じだ。書いてあることはわかるけれど説得力がないというか、腑に落ちない。この書籍は面白かった。

本書の特徴として文章の体裁がすばらしいことがあげられる。グラフィカルな文章とでも言うのだろうか、とにかく読みやすくすんなりと頭に入る。太字やアンダーラインを効果的に使用している。ともするとバラバラになりそうな、落ち着かない、まとまらなくなりそうな文章構成。しかし本書は抜群にわかりやすい。

第2の特徴はとにかく知見が豊富。しかもその全てが科学的実証に裏付けられている。下記のような記述には裏付けはないのだろうけれど、思わず試してもみたくなる。

大量のアルコールは睡眠の質を下げるが、度数が強くても量が少なければその心配はない。もちろん体質もあるが、飲んですぐに眠ることで、最初の90分、しっかりと深く眠れているのだろう。 ウォッカはアルコール度数が40度。なかには90度近いものもある強い酒だ。ワインはおよそ14度、ビールは5度程度だが、このようなアルコール度数の低い酒をだらだらと長時間飲むより、一口含んで目を閉じるのは入眠にはいいと思われる。

眠れない時には睡眠薬のかわりにウォッカでも試してみるか。まあ冗談だけれど。