【書評】総理
阿部総理の書籍を読んだ。最近で言うともっともアクの強い日本の総理だ。小泉純一郎も凄かったが、アンチの多さでいったら安倍首相のほうが上ではなかろうか。
実は本書の前に僕は1冊過去に安倍晋三氏に関わる書籍を読んだことがある。今から5-6年程前であったと思う。安倍総理と朝日新聞社の闘いを描いた「約束の日」という書籍だ。第一次安倍政権を文字通り打倒した朝日新聞社。もうこの人は表舞台には立てない人なんだろうな。と個人的には思った。
しかし復帰した。しかも復帰した後に圧倒的な長期政権を維持しながらも完璧に特定の人たちに嫌われている。ここまで嫌われるというのはそれだけ力のある人ということだ。そして味方というか、人を惹き付ける力もあるということだ。そんなことが今回のこの「総理」というノンフィクションで僕は実感することができた。
このノンフィクションが面白いのが総理周辺の人物が実に魅力的に描かれているところにある。それは麻生太郎氏でもあるし菅義偉氏でもある。特に麻生太郎氏の男っぷりに何とも気分が爽快になる。
政治とはやっぱり人間同士の闘いなのだな。だからこそ魅力的なのだろう。
阿部総理が好きでも嫌いでも本書は最高に面白いノンフィクションだと思う。