Go POKÉMON

電車の中でもPokémonGoをやっている人たちは多い。大体人差し指を上下に怪しく動かしている人たちはほとんど九割方の確率でPokémonGoだ。とくに中年以降の男性に多い。老眼で目を細めてスマホを目から遠ざけながらやっている人もいる。僕だって当然そのひとりだ。何だかそんな姿は哀愁があり時に物悲しい。

通勤電車。横一列にスーツを着たサラリーマンが横一列に並んでひとさし指を動かしている。なんともシュールな絵だ。昼間の辛い仕事をポケモンに癒されているのかもしれない。朝に一発気合いを入れるためにポケモンをやっているのかもしれない。

今日の朝の電車内の風景もそんな感じだった。でもそんな人たちの中に昔の白黒の御弁当箱みたいなDSをやっているサラリーマンがいた。体格はちょっといい。ふくよかと言ってもよいだろう。大きな体に似合わず小さな昔のDSを抱え込むようにしてやっている。目は真剣だ。顔だけ切り取れば、日経新聞の株価欄を読み込んでいるエリートサラリーマンに見えなくもない。ちらっとみたら画面の中はやっぱりポケモンだった。

何だかその姿はとても格好良く、そして「同士だ」と心の中で自分は叫んだのであった。