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ひびのいろいろ

堕落論

人の人生に影響を与えるものというのは10代後半に経験したものが多いのではないかと個人的に考えている。あの少し恥ずかしくて多感で、自分のことしか考えないどうしようもない時期に浴びた音楽とか書籍とかはその後の人生に大きく影響を与える。

振り返って感動のあまり落涙した書籍などはその頃に読んだものが多い。 僕の10代の後半は大学入学へ向けての浪人生活。生活のほとんどの部分が受験勉強に充てられていた。それまで全く勉強なんてしていなかったので、まあこの頃ぐらいは勉強してもよかったのかもしれない。

勉強しなきゃいけない状況での唯一の楽しみは本を読むことだった。そしてちょっと堅苦しい本を読んでいた。自分に格好をつけたかったこともあるのかも知れない。そんなちょっと堅苦しい書籍の中でも自分が気に入っていたのが「堕落論」だった。

少しだけ先が見えなくなった時にこの本を読んで、少しだけ勇気づけられ自分のやれるところからやるしかないよな。と考えさせてくれたのはこの書籍のお陰なのかな。と自分は考えている。