『精神科病院に入院していました』は、統合失調症を患い、精神科単科病院の閉鎖病棟に入院した作者によるノンフィクション漫画。 作中では、 とあるうつの患者が「退院したくない、病院はあまりにも居心地が良すぎる」と語る場面があった。こんな病院はさぞかしよい病院なんだろうな。
本作の素晴らしさは、作者が自分自身を冷静に客観視している点にある。また、周囲の患者や医療従事者を含め、誰一人として「悪者」にしない描写にも、作者の温かい人柄が表れている。基本的に他者に感謝する姿勢が貫かれており、きっと多くの愛情を受けて育ってきた人物なのだろう。平和で癒やされる絵柄も相まって、精神科の入院治療を描いた闘病記でありながら、読者に過度な負担をかけず、さらっと読める点においても秀逸だった。
精神科病棟で働く自分にとってもちょっと勇気をもらえた作品となった。
